ハーレーダビッドソン製AGM密封12ボルトバッテリー
J015752018-05-03
概略
キット番号
65948-00B、65989-90B、65991-82B、66010-82B、65958-04B、65989-97D、66010-97D、66000206、66000207、66000208、66000209、66000210、66000211、66000212
モデル
モデルの適合性については、純正P&Aカタログまたはwww.harley-davidson.comのパーツとアクセサリーに関するセクション(英語版のみ)をご覧ください。
保証および調整ポリシー
このバッテリーは、新しく車両を購入した日から24か月間または店頭で購入した日から12か月間は、材料もしくは製品に欠陥が発見された場合は、無料で交換します。 この保証は譲渡できません。また、再生添加剤や不適切な電解液の使用、放置、不正使用により無効となります。
装着に必要となる追加パーツ
警告
ライダーおよびパッセンジャーの安全を守るため、キットは正しく装着してください。 サービスマニュアルを参照しながら、適切な手順に従ってください。 自分で作業を行うことが難しい場合、または適切な工具を持っていない場合は、最寄りのハーレーダビッドソン正規販売網店に取り付けを依頼してください。 本キットを正しく取り付けないと死亡したり重傷を負うおそれがあります。 (00333b)
注記
この取り扱い説明書はサービスマニュアルの記載情報を参照しています。 このキットを取り付ける際は、サービスマニュアルが別途必要です。サービスマニュアルは最寄りのハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店でお買い求めいただけます。
キット内容
このキットには交換用パーツは含まれていません。
一般的なバッテリー情報
全てのAGM (吸着グラスマット式)バッテリーは永久密封されており、メンテナンスフリーのバルブ調整式で、鉛/カルシウムおよび硫酸液を使用したバッテリーです。 バッテリーはそのまま利用できるように充電された状態で出荷されています。 これらのバッテリーは絶対に分解しないでください。
警告
バッテリーには目や皮膚に重度の火傷を起こす原因となる硫酸液が含まれています。 バッテリーに関する作業を行う際は、必ず保護マスクやゴム手袋、保護服を着用してください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00063a)
警告
バッテリーから警告ラベルを取り外さないでください。 必ず警告ラベルの諸注意を全てよく読んで理解してください。注意を怠ると、死亡事故または重大な人身事故を引き起こすおそれがあります。 (00064b)
表1。 バッテリー電解液の解毒方法
身体の部位
手順
皮膚に付着
水で洗い流します。
飲み込んだ
大量の牛乳または水を飲み、続いて下剤、植物油、またはかくはんした生卵を飲み、 直ちに医師の診察を受けてください。
水で洗い流し、直ちに治療を受けてください。
警告
バッテリー、バッテリーポスト、ターミナル、関連するアクセサリーには、鉛や鉛化合物のほか、発癌や出生異常、生殖機能障害などの原因となることが確認されている化学物質が含有されています。 これらを扱った後は、よく手を洗ってください。 (00019e)
図1。 バッテリーの警告ラベル
ケアおよびメンテナンス
ボルトメーターテスト
表2」を参照してください。 ボルトメーターテストにより、バッテリーの状態を確認できます。 バッテリーの電圧を点検することにより、バッテリーが100%フル充電されていることを確認してください。 開回路(切断)の電圧値が12.7 Vより低い場合、バッテリーを充電して1 ~ 2時間経過した後、電圧を再度点検します。 電圧値が12.7 V以上の場合、ロードテストを行います。
表2。 バッテリー充電状態のボルトメーターテスト
電圧(OCV、開回路電圧)
充電率
12.7 V
100%
12.6 V
75%
12.3 V
50%
12.0 V
25%
11.8 V
0%
接続の切り離しと取り外し
特定の接続の切り離しと取り外し手順については、サービスマニュアルを参照してください。 マニュアル内の全ての警告と注意事項を遵守して、バッテリーボックス/トレーからバッテリーを取り外します。
バッテリーの充電
警告
バッテリーには目や皮膚に重度の火傷を起こす原因となる硫酸液が含まれています。 バッテリーに関する作業を行う際は、必ず保護マスクやゴム手袋、保護服を着用してください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00063a)
1. バッテリーを充電する前には、必ず使用するチャージャーのマニュアルをお読みください。
2. 充電状態を判定するためボルトメーターテストを行います。 「バッテリーテスト」の「ボルトメーターテスト」を参照してください。 バッテリーの充電が必要な場合は、ステップ3に進みます。
ご注意
充電する前に車両からバッテリーを取り外してください。 電解液が漏れると車両のパーツが損傷してしまいます。 (00213a)
警告
充電中にバッテリーから発生する起爆性水素ガスは、死亡事故や重傷事故につながるおそれがあります。 バッテリーの充電は、換気が十分な場所で行ってください。 常に、炎、電気スパーク、喫煙具などはバッテリーから遠ざけてください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00065a)
3. 該当するサービスマニュアルを参照して、車両からバッテリーを取り外します。 バッテリーを水平面に置きます。
4. バッテリーに損傷がないか点検します。 損傷または氷結が見られる場合は、バッテリーを交換します。
5. バッテリーチャージャーを点検し、チャージャーのリード線に損傷、ほつれ、緩みがないことを確認します。
警告
バッテリーチャージャーのケーブルをバッテリーに接続する前に、必ずチャージャーのプラグを抜くか電源をオフにします。 チャージャーの電源をオンにしたままケーブルを接続すると、火花が発生してバッテリーが爆発し、死亡事故または重大な人身事故につながるおそれがあります。 (00066a)
ご注意
以下の手順のチャージャーの接続を逆にしないでください。逆に接続すると、車両の充電システムを損傷します。 (00214a)
6. チャージャーの赤色のリード線を、バッテリーのプラス(+)ターミナルに接続します。
7. チャージャーの黒色のリード線を、バッテリーのマイナス(-)ターミナルに接続します。
警告
充電中にバッテリーから発生する起爆性水素ガスは、死亡事故や重傷事故につながるおそれがあります。 バッテリーの充電は、換気が十分な場所で行ってください。 常に、炎、電気スパーク、喫煙具などはバッテリーから遠ざけてください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00065a)
警告
バッテリーが高温になると、電解液のガス漏れまたは噴出が発生し、死亡事故または重大な人身事故を引き起こすおそれがあります。 バッテリーが冷えるまで、バッテリーチャージャーを外すかオフにします。 (00412b)
ご注意
充電中にバッテリーから過度のガスが発生する場合は、充電率を下げてください。 バッテリーが熱くなり過ぎるとプレートが歪んだり、内部でショートが発生したり、電解液が蒸発して乾いてしまったり、その他の障害が発生します。 (00413b)
8. 充電状態については、「表3」を参照してください。 バッテリーから離れて、バッテリーチャージャーをオンにします。
表3。 バッテリーの充電率/予測時間
アンペアアワー
部品番号
充電率
標準充電時間(時)
電圧
充電率(%)
5 Aチャージャー
2 Aチャージャー
1.5 Aチャージャー
0.75 Aチャージャー
12アンペアアワー
65958-04B、65948-00B
12.7 V
100%
フル充電
フル充電
フル充電
フル充電
12.6 V
75%
1.6
2.5
3.0
5.0
12.3 V
50%
2.2
4.0
5.0
9.0
12.0 V
25%
2.8
5.5
7.0
13.0
11.8 V
0%
3.4
7.0
9.0
17.0
7.5 ~ 19アンペアアワー
65989-90B、65991-82B、65989-97D
12.7 V
100%
フル充電
フル充電
フル充電
フル充電
12.6 V
75%
2.0
3.4
4.2
7.3
12.3 V
50%
2.9
5.8
7.3
13.7
12.0 V
25%
3.9
8.1
10.5
20.0
11.8 V
0%
4.8
10.5
13.7
26.3
28アンペアアワー
66010-82B、66010-97D
12.7 V
100%
フル充電
フル充電
フル充電
フル充電
12.6 V
75%
2.4
4.5
5.7
10.3
12.3 V
50%
3.8
8.0
10.3
19.7
12.0 V
25%
5.2
11.5
15.0
29.0
11.8 V
0%
6.6
15.0
19.7
38.3
Deltran製のBattery Tenderチャージャーで用意されているサイズに基づいています
時間は目安です。 充電は自動です。 充電はフル充電が表示されるまで継続します。
部品番号の最後の文字は変更される場合があります。
警告
バッテリーチャージャーのケーブルをバッテリーから外す前に、必ずチャージャーのプラグを抜くか電源をオフにしてください。 チャージャーの電源がオンのままケーブルを外すと、火花が発生してバッテリーが爆発し、死亡事故または重大な人身事故につながるおそれがあります。 (00067a)
  1. バッテリーが完全に充電されたら、バッテリーチャージャーをオフにするか電源を抜き、バッテリーチャージャーの黒色のリード線とバッテリーのマイナス(-)ターミナルとの接続を外します。
  2. バッテリーチャージャーの赤色のリード線とバッテリーのプラス(+)ターミナルとの接続を外します。
  3. バッテリーに充電の日付を記入します。
バッテリーの保管
警告
バッテリーには目や皮膚に重度の火傷を起こす原因となる硫酸液が含まれています。 バッテリーに関する作業を行う際は、必ず保護マスクやゴム手袋、保護服を着用してください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00063a)
ご注意
バッテリーを完全に放電しないでください。 バッテリーは放電状態のままだと、中の電解液が凍結してしまいます。 バッテリーの放電量が多くなるにつれ、凍結しやすくなりバッテリーケースが割れやすくなります。 (00218a)
冬期など車両を数か月使用しないときは、車両からバッテリーを取り外して完全に充電してください。 「バッテリーの充電」を参照してください。
図2」を参照してください。 自己放電は正常な現象です。周囲温度とバッテリーの充電状態によって放電率は異なりますが、継続的に発生します。 周囲温度が高いと、バッテリーの放電速度が速くなります。 自己放電率を低くするには、バッテリーは涼しく(冷凍不可)、乾燥した場所に保管してください。
バッテリーを16°C (60°F)より低い温度で保管する場合は、1か月に1回充電してください 。 16°C (60°F)より高い温度の場所に保管する場合は、さらに頻繁にバッテリーを充電してください 。
注記
バッテリーチャージャーを長期保管するときは、ハーレーダビッドソン製常時監視機能付きバッテリーチャージャーを使用することにより、過充電やバッテリー液の沸騰を防ぐことができます。
バッテリーの保管後に使用を再開するときは、「バッテリーの充電」の説明を参照してください。
1容量
2使用しなかった月数
図2。 バッテリーの自己放電速度
取り付け
バッテリーケーブルの取り回し
該当するサービスマニュアルを参照して、全てのバッテリーケーブルを取り回します。
バッテリーの取り付けと接続
1. バッテリーケーブルのコネクターが酸化している部分はきれいにし、ハーレーダビッドソン製Electrical Contact Lubricant (エレクトリカルコンタクトルブリカント) (99861-02)をバッテリーターミナルとケーブルコネクターに薄く塗布します。
2. フルに充電したバッテリーを、車両の正しい位置に配置します。 該当するサービスマニュアルを参照してください。
1アダプターフランジナット
2アダプター
3バッテリーケーブル
4バッテリーターミナル
5ターミナルボルト
図3。 ターミナルアダプターキット
ご注意
ケーブルを正しいバッテリー端子に接続します。 間違えた場合、車両の電気系統が損傷するおそれがあります。 (00215a)
警告
バッテリーには目や皮膚に重度の火傷を起こす原因となる硫酸液が含まれています。 バッテリーに関する作業を行う際は、必ず保護マスクやゴム手袋、保護服を着用してください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00063a)
警告
プラス(+)側のバッテリーケーブルを先に接続します。 マイナス(-)ケーブルを接続した状態でプラス(+)ケーブルがアースに接触すると、火花が発生してバッテリーが爆発し、死亡や重傷を負う原因になることがあります。 (00068a)
ご注意
バッテリーターミナルのボルトを締め付け過ぎないでください。 推奨トルク値を守ってください。 バッテリーターミナルのボルトを締め過ぎると、バッテリーターミナルを損傷するおそれがあります。 (00216a)
3. サービスマニュアルを参照し、バッテリーを接続します。 大部分のモデルでは、バッテリーのプラスケーブル(赤)にボルトを通して、バッテリーのプラス(+)ターミナルのねじ穴に差し込みます。 締め付けます。 バッテリーのマイナスケーブル(黒)にボルトを通して、バッテリーのマイナス(-)ターミナルのねじ穴に差し込みます。 締め付けます。
トルク: 6.8–7.9 N·m (60–70 in-lbs) ターミナルボルト
注記
部品番号66010-82Bのバッテリーを1980 ~ 1992年モデルの車両で使用する場合は、バッテリーターミナルアダプターキットが必要です。 このアダプターキット(部品番号66056-00)は、バッテリーに同梱されています。
4. 部品番号66010-82Bのバッテリーを1980 ~ 1992年モデルの車両で使用する場合は、ターミナルアダプターキットを次の手順で使用します。
a. 「図3」を参照してください。 既存のターミナルボルトをアダプターの穴を通して挿入し、アダプターをターミナルに固定します。 ボルトを締め付けます。
b. アダプタースクリュー接続部の上にバッテリーケーブルを置き、アダプターナットでケーブルを固定します。 ナットを6.8–7.9 N·m (60–70 in-lbs)のトルク値で締め付けます。
c. 他方のターミナルにも、同じ手順を繰り返します。
5. バッテリーケーブルのコネクターが酸化している部分はきれいにし、ハーレーダビッドソン製Electrical Contact Lubricant (エレクトリカルコンタクトルブリカント) (HD-99861-02)をバッテリーターミナルとケーブルコネクターに薄く塗布します。
注記
バッテリーを適切に固定しないと、バッテリーに不具合が発生する可能性があり、バッテリーの保証が無効になります。
  1. 該当するサービスマニュアルの手順に従って、バッテリーを固定してください。