MODULAR BRAKE LINE KIT
J056532023-11-01
概略
注記
このアッパーブレーキラインキットは、ABS装備およびABS非装備のSportster®、Touring、Trike、デュアルフロントディスクDyna®およびSoftail®モデルで使用することができます。 この取扱要領書には、すべての2014年以降のABS装備およびABS非装備のSportsterのアッパーおよびロアーブレーキラインの取り付け手順のみが記載されています。
その他のモデルのアッパーおよびロアーブレーキラインの取り付け手順は、ロアーブレーキラインキットに含まれています。
  • ABS非装備のTouringおよび2013年以前のTrikeモデルへのアッパーおよびロアーブレーキラインの取り付け手順は、取扱要領書J04431に記載されています。
  • すべてのABS装備のTouring モデルへのアッパーおよびロアーブレーキラインの取り付け手順は、特定のモデルの取扱要領書J04652またはJ05790に記載されています。
  • 2014年以降のTrikeモデルへのアッパーおよびロアーリンケッドブレーキラインの取り付け手順は、取扱要領書J05690 (リンケッドロアーブレーキライン)またはJ05691 (リンケッドアダプターキット)に記載されています。
  • デュアルフロントディスクDynaモデルへのアッパーおよびロアーブレーキラインの取り付け手順は、取扱要領書J04488に記載されています。
  • 2018年式以降のSoftail モデルへのアッパーおよびロアーブレーキラインの取り付け手順は、取扱要領書J06451に記載されています。
キット番号
表1。 アッパーブレーキラインキット - バンジョー角0° -ストレート
ダイアモンドブラック
キット
ダイアモンドバック
キット
長さ
41800534
41800532
33.0 cm (13インチ)
41800248
41800234
38.1 cm (15インチ)
41800250
41800236
41.9 cm (16.5インチ)
---
41800464
47.0 cm (18.5インチ)
41800254
41800240
52.1 cm (20.5インチ)
41800440
41800424
57.2 cm (22.5インチ)
41800258
41800244
62.2 cm (24.5インチ)
41800260
41800246
67.3 cm (26.5インチ)
41800441
41800425
72.4 cm (28.5インチ)
41800456
41800453
77.5 cm (30.5インチ)
41800480
41800465
82.6 cm (32.5インチ)
---
41800466
87.6 cm (34.5インチ)
41800481
41800467
92.7 cm (36.5インチ)
注記
DiamondbackTMおよびDiamond-Blackアッパーブレーキラインは、各種マスターシリンダーバンジョー角およびブレーキライン長に対応しています。 車両に何らかの改造(例えば、オプションのハンドルバーを取り付けるなど)を施した場合、それに応じて、短いラインまたは長いラインのいずれかが必要になります。 純正P&Aカタログを参照するか、またはハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店までお問い合わせください。
表2。 Upper Brake Line Kit - Banjo Angle 35°
ダイアモンドブラック
キット
ダイアモンドバック
キット
長さ
---
41800818
38.0 cm (15.0 in)
41800252
41800238
47.0 cm (18.5インチ)
41800455
41800452
52.1 cm (20.5インチ)
41800256
41800242
57.2 cm (22.5インチ)
41800436
41800420
62.2 cm (24.5インチ)
41800437
41800421
67.3 cm (26.5インチ)
41800438
41800422
72.4 cm (28.5インチ)
41800439
41800423
77.5 cm (30.5インチ)
41800551
41800468
82.6 cm (32.5インチ)
41800482
41800469
87.6 cm (34.5インチ)
---
41800470
92.7 cm (36.5インチ)
41800483
41800471
101.6 cm (40.0インチ)
41800484
41800472
111.8 cm (44.0インチ)
表3。 Upper Brake Line Kit - Banjo Angle 90°
ダイアモンドブラック
キット
ダイアモンドバック
キット
長さ
41800442
41800426
47.0 cm (18.5インチ)
41800443
41800427
52.0 cm (20.5インチ)
41800457
41800454
57.2 cm (22.5インチ)
41800553
41800473
62.2 cm (24.5インチ)
---
41800474
67.3 cm (26.5インチ)
---
41800475
72.4 cm (28.5インチ)
---
41800476
77.5 cm (30.5インチ)
41800485
41800477
82.6 cm (32.5インチ)
---
41800478
87.6 cm (34.5インチ)
---
41800479
92.7 cm (36.5インチ)
41800907
41800906
12.8インチ(32.5 cm)
表4。 ロアーおよびミッドブレーキラインキット
適合車両
ダイアモンドブラックキット
ダイアモンドバックキット
長さ、キャリパーバンジョー角
手順
要領書番号
ABS 非装備モデルへのアプリケーション
2012年以降のSportster® 1200Vモデル
41800413
41800412
52 cm (20.5 in.)長、10 mm x 65°
-J05653
2004年以降のSportster®モデル(1200Vを除く)
41800228
41800226
47 cm (18.5 in.)長、10 mm x 65°
2016年以降のSportster® 1200CXモデル
41800592A
41800590A
43 cm (16.5 in.)長、10 mm x 65°
ロア&ミッドブレーキライン(参照のみ)
1994 ~ 2007年Road King®/Road Glide®モデル
48938-10
45818-07
40.6 cm (16.0 in.)長、3/8 in. x 78°
-J04431
1996 ~ 2007年Electra Glide®/Street Glide®モデル
---
45820-07
40.6 cm (16.0 in.)長、3/8 in. x 78°
2008 ~ 2013年Road King®/Road Glide®モデル
48942-10
44907-08
38.9 cm (15.3 in.)長、10 mm x 90°
2008 ~ 2013年Electra Glide®/Street Glide®モデル
41800280
44905-08
38.9 cm (15.3 in.)長、10 mm x 90°
2008 ~ 2013 年ストリートグライドトライク/ 
Tri GlideTM Ultra Classic®モデル
--
83666-10
42.7 cm (16.8 in.)長、10 mm x 90°
2008年以降FXDF、2014年以降FXDLモデル
48928-10
42112-08A
47.0 cm (18.5 in.)長、3/8 in. x 78°
-J04488
2014年以降Electra Glide®/Street Glide®/
Road King®モデル
41800338
41800336
54 cm (22.3 in.)長、10 mm x 65°
-J05792
ABSおよびリンケッド装備モデルでのアプリケーション
2014年以降のSportster® 1200Vモデル
41800417A
41800416A
54 cm (21.3 in.)長、10 mm x 65°
-J05653
2014年以降のSportster®モデル(1200Vを除く)
41800232A
41800230A
49 cm (19.3 in.)長、10 mm x 65°
2016年以降のSportster® 1200CXモデル
41800587
41800585
43 cm (16.9 in.)長、10 mm x 65°
ロア&ミッドブレーキライン(参照のみ)
2009 ~ 2013年Electra Glide®/Street Glide®/
Road King®モデル
48946-10
41825-09
38.1 cm (15.0 in.)長、10 mm x 90°
-J04652
2009 ~ 2013年 Road Glide®モデル
---
46049-09
35.6 cm (14.0 in.)長、10 mm x 90°
2012年以降FXDF、2014年以降FXDLモデル
41800078
41800048
48.3 cm (19.0 in.)長、3/8 in. x 78°
-J04488
2014年以降Electra Glide®/Street Glide®/
Road King®モデル
41800321アッパーミッド
(標準仕上げ)
163 cm (64.0 in.)長、12 mmブロック
-J05790
41800323ロアミッド
(標準仕上げ)
174 cm (68.5 in.)長、10 mmブロック
41800333
41800332
37.8 cm (14.9 in.)長、10 mm x 90°
2014年以降のTri GlideTM Ultra Classic®
(リンク式ブレーキシステム)
41600094アダプター(クローム)
2.5 cm (1.0 in.)、12 mm x 80°
-J05690
---
41800292
42.7 cm (16.8 in.)長、10 mm x 60°
-J05691
適合モデル
モデルの適合性については、純正P&Aカタログまたはwww.harley-davidson.com内のパーツ&アクセサリーページ(英語版のみ)をご覧ください。
取り付け要件
新しい、きれいな油圧ブレーキフルードが必要です。 正しいブレーキフルードについては、オーナーズマニュアルを参照してください。
警告
ブレーキは安全に関わる重要なコンポーネントです。 ブレーキの修理や交換が必要な場合は、ハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店にご依頼ください。 ブレーキの不適正な整備は、ブレーキ性能に悪影響を与え死亡事故や重大なケガにつながるおそれがあります。 (00054a)
警告
ライダーの安全を守るため、キットは正しく装着してください。 ABSブレーキ装着車両は販売網店での取り付けが必要です。 このキットを正しく取り付けるには、ハーレーダビッドソン販売網店のみで販売されている特殊ツールが必要です。 ブレーキシステムを正しく整備しないとブレーキ性能が低下し、死亡したり重傷を負う原因となります。 (00578b)
警告
ライダーおよびパッセンジャーの安全を守るため、キットは正しく装着してください。 サービスマニュアルを参照しながら、適切な手順に従ってください。 自分で作業を行うことが難しい場合、または適切な工具を持っていない場合は、最寄りのハーレーダビッドソン正規販売網店に取り付けを依頼してください。 本キットを正しく取り付けないと死亡したり重傷を負うおそれがあります。 (00333b)
注記
この取り扱い説明書はサービスマニュアルの記載情報を参照しています。 このキットを取り付けるには、該当する年式/モデルのサービスマニュアルが必要です。 マニュアルはハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店で入手できます。
キット内容:
表5」、「表6」、「表7」を参照してください。
準備
警告
誤ってエンジンを始動すると、死亡事故や重大な人身事故を引き起こすおそれがあるため、メインヒューズを外して作業を開始してください。 (00251b)
注記
  • スマートサイレン装備車: セキュリティフォブがある状態で、イグニッションスイッチをON (オン)にします。 サービスマニュアルを参照してください。 セキュリティシステムを作動解除します。 イグニッションスイッチをOFF (オフ)にします。 直ちに メインヒューズを取り外します。
  • スマートサイレン非装備車: サービスマニュアルを参照してください。 メインヒューズを取り外します。
警告
DOT 4ブレーキフルードに触れると、健康に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 適切な皮膚の保護用具及びセーフティグラスを着用しないと、死亡事故または重大な人身事故を引き起こすおそれがあります。
  • 吸入した場合: 安静にし、新鮮な空気を取り込み、医師の手当てを受けてください。
  • 皮膚に付着した場合: 汚染された衣服を脱ぐ。 直ちに多量の水で皮膚を15 ~ 20分間洗い流します。 炎症が発生したときは、医師の手当てを受けてください。
  • 目に入った場合: 最低15分間、目を開けたまま、流水で洗い流してください。 炎症が発生したときは、医師の手当てを受けてください。
  • 飲み込んだ場合: 口を濯ぎ、多量の水を飲んでください。 吐かせてはなりません。 ポイズンコントロールにお知らせください。 緊急手当が必要です。
  • 詳細については、sds.harley-davidson.comにある安全データシート(SDS)を参照してください。
(00240e)
ご注意
DOT 4 brake fluid (DOT 4ブレーキフルード)が塗装面およびボディパネル面に付着すると、表面が損傷します。 ブレーキに関する作業を行うときは、常にブレーキフルードをこぼさないように注意し、塗装面を保護してください。 表面を保護しないと外装に傷が付くおそれがあります。 (00239c)
注記
D.O.T. 4 brake fluid (DOT 4ブレーキフルード)が塗装面に付着した場合、その部分を直ちにきれいな水で洗い流してください。
仕上げ面を保護するために塗装パーツをカバーします。
  1. サービスマニュアルを参照してください。 フロントブレーキリザーバーとブレーキラインからブレーキフルードを排出します。
取付、ABS非装備スポーツスターモデル
標準装備フロントブレーキラインの取り外し
ご注意
ブレーキライン構成部品は慎重に取り外してください。 座面が損傷すると漏れを起こす場合があります。 (00320a)
  1. フロントブレーキラインの取り回しとバンジョーボルトの向きをメモします。
  2. 図1」および「図2」を参照してください。 フロントブレーキマスターシリンダーとフロントブレーキキャリパーからフロントブレーキラインを外します。 マスターシリンダーとキャリパーバンジョーボルトは保管します。 シーリングワッシャーをすべて廃棄します。
  3. 図3」および「図4」を参照してください。 既存Pクランプとマウントハードウェアを以下の位置から取り外します: 後に使用するため、取り付け金具は保管します。 Pクランプは廃棄します。
    1. ロアフォーククランプの下。
    2. アッパーフォーククランプのステアリングヘッドの右。
  4. フロントブレーキラインの取り回しとバンジョーフィッティングの向きをメモします。 既設フロントブレーキラインを取り外します。
ブレイデッドフロントブレーキラインの取り付け
ご注意
漏れがないようにしてください。 ガスケット、バンジョーボルト、およびブレーキラインは組み立て前に汚れや損傷がないことを確認します。 (00323a)
  1. 正しい上下ブレーキラインキットを用意しているか確認します。
  • Upper Brake Line Kitがあらかじめ指定されている場合もあります。
  • その他の場合では、ケーブルおよびブレーキライン測定ツールキットを使い、正しいアッパーブレーキラインキット(「表1」、「表2」、または「表3」を参照)を判別してください。 サポートが必要な場合は、ハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店にお問い合わせください。
  • 特定のバイクのモデルに対する正しいロアーブレーキラインキットについては、「表4」を参照してください。
警告
ブレーキラインガスケットの交換。 純正ガスケットを取り替えずに使用すると、ブレーキに不具合が生じて車両が制御できなくなり、死亡したり重傷を負う原因となります。 (00318a)
1. 図1 」を参照。 バンジョー固定具の各面に、アッパーブレーキラインキットのシーリングワッシャー(5)を使い、マスターシリンダー(3)のアッパーブレーキライン(2)のバンジョー固定具(1)を取り付けます。
2. マスターシリンダーバンジョーボルト(品目4、前に保管しておいたもの)を取り付けます。 取り付けますが、この時点では完全に締め付けないでください。
1バンジョー固定具
2アッパーブレーキライン
3マスターシリンダー
4バンジョーボルト
5シーリングワッシャー(2)
図1。 アッパーブレーキラインマスターシリンダー
1バンジョー固定具
2ロアーブレーキライン
3非ABS キャリパーアッセンブリー
4バンジョーボルト
5シーリングワッシャー(2)
図2。 非ABSロアーブレーキライン
3. 図2 」を参照。 バンジョー固定具の各面にあるロアーブレーキラインキットのシーリングワッシャー(5)を使って、キャリパー(3)のロアブレーキライン(2)にバンジョー固定具(1)を取り付けます。
a. バンジョー固定具を、垂直方向で約10°車体から離します。
b. キャリパーバンジョーボルト(4、前にとっておいたもの)を取り付けます。 19–24.4 N·m (14–18 ft-lbs)まで締め付けます。
4. 図4 」を参照。 ロアーブレーキラインの残りの部分をロアーフォーククランプ方向に通します。
1アッパーブレーキライン
2P クランプ、アッパーフォーククランプ
3Pクランプスクリュー
4スロットルとアイドルケーブル(ブレーキライン内側へ)
5イグニッションスイッチ
図3。 アッパーブレーキラインの取り回し
アッパーフロントブレーキラインの取り回し
注記
アクセサリーブレーキラインの取り回しの際は、以下の点に気をつけてください:
  • 曲がりやひねりがないように優しく取りまわしてください。
  • ステアロックからステアロックまで自由に動くようにしてください。
  • ステアリングの動作時に挟まらないようにしてください。
  • キーを取り付けた状態でイグニッションスイッチ等ひっつく可能性がないようにしてください。
Pクランプとバンジョーフィッティングの向き、および取り付け位置の間のライン長さについてブレーキラインの取り回しを調整します。
5. 図1に示した取り回しと同様にアッパーブレーキラインの上部をハンドルバーに沿って取り回します:
a. XL1200Xモデルの既存ハンドルバー、アクセサリードラッグハンドルバー、またはその他のローライズハンドルバー: アッパーPクランプ位置に取りまわした場合、ブレーキラインが曲がってしまいます。 ロアーフォーククランプの下のマスターシリンダーから直接取り回し、前のPクランプへは送らないでください。
b. その他の取り付け: 図3を参照してください。 アッパーブレーキラインキットのPクランプ(2)を使用し、ブレーキライン(1)をアッパーフォーククランプに取り付けます。 ブレーキラインの調整ができるように事前に取り外したスクリュー(3)をアッパーフォーククランプに軽く取り付けます。
1ロアーブレーキライン
2Pクランプ、ロアフォーククランプ
3Pクランプスクリュー
4ロアーフォーククランプ
図4。 非ABSロアーブレーキラインの取り回し(シングルキャリパー)
1ロアーブレーキライン
2Pクランプ、ロアフォーククランプ
3Pクランプスクリュー
4ロアーフォーククランプ
図5。 非ABSロアーブレーキラインの取り回し(デュアルキャリパー)
1アッパーブレーキライン
2メススイベルナット
3ロアーブレーキライン
4オス固定具
図6。 アッパーからロアブレーキラインフィッティング
6. アッパーブレーキラインの残りの部分をロアーフォーククランプの下に通します。 「 図4 」を参照。 シングルキャリパーモデルでは、ロアーブレーキラインキットの新品のクッションPクランプ(2)をアッパーブレーキラインのスイベルナットエンドに軽く取り付けます。 ファスナーをブレーキラインの後ろにして取り付けられるように配置します。
7. 図6 」を参照。 アッパーブレーキライン(1)メススイベルナットフィッティング(2)をロアーブレーキライン(3)のオスフィッティング(4)に軽く挿入します。 指で締め付けます。
注記
フィッティングを締めたら、スイベルナットのみを回します。 オス固定具またはマニホールドチューブを回さないよう注意してください。
8. スイベルナットだけを回し、スイベルナットを45度(1/8回転)手で締めるか、次のトルク値で締め付けます:
トルク: 5.1–7.3 N·m (45–65 in-lbs) スイベルナット
9. ブレーキラインアッセンブリーをロアーフォーククランプステムの下側に取り付けます。
  • 図4 」を参照。 シングルキャリパーモデルの場合、クッションPクランプをフィッティング接続に合わせ、ロアーフォーククランプステムの下に合わせます。 クランプの平面側を、ロアーフォーククランプの底部に合わせます。 クッション付きクランプの輪が車体前方を向くように設置します。
  • 図5 」を参照。 デュアルキャリパーモデルの場合、マニホールドをロアーフォーククランプの底部に押し付け、ファスナーの穴がブレーキラインの後方にあることを確認します。
10. 先ほど取り外した純正スクリュー(3)でブレーキラインを取り付けます。 スクリューを次のトルク値で締め付けます:
トルク: 10.8–13.6 N·m (8–10 ft-lbs) スクリュー
11. 取り付けを完了するには、マスターシリンダーバンジョー回転角とアッパーP クランプの向きを調整しながら、アッパーブレーキラインの取り回しを調整します: 注意点:
  • 曲がりやひねりがないように優しく取りまわしてください。
  • ステアロックからステアロックまで自由に動くようにしてください。
  • ステアリングの動作時に挟まらないようにしてください。
  • キーを取り付けた状態でイグニッションスイッチ等ひっつく可能性がないようにしてください。
12. マスターシリンダーバンジョーボルト(先ほど取り付けたもの)を次のトルク値で締め付けます:
トルク: 19–24.4 N·m (14–18 ft-lbs) バンジョーボルト
13. 次のトルク値でアッパーPクランプファスナーを締め付けます:
トルク: 4–5.4 N·m (3–4 ft-lbs) Pクランプスクリュー
14. アッパーブレーキラインキット付属のケーブルストラップで、ブレーキラインの取り回しを固定します。
15. ブレーキラインの取り回しチェックと調整」に進みます。
取り付け - ABS装備Sportsterモデル
警告
ライダーの安全を守るため、キットは正しく装着してください。 ABSブレーキ装着車両は販売網店での取り付けが必要です。 このキットを正しく取り付けるには、ハーレーダビッドソン販売網店のみで販売されている特殊ツールが必要です。 ブレーキシステムを正しく整備しないとブレーキ性能が低下し、死亡したり重傷を負う原因となります。 (00578b)
標準装備フロントブレーキラインの取り外し
注記
仕上げ面を保護するために塗装パーツをカバーします。
ご注意
ブレーキライン構成部品は慎重に取り外してください。 座面が損傷すると漏れを起こす場合があります。 (00320a)
1. ホイールスピードセンサー(WSS)配線の取り回し、ケーブルストラップの位置をメモします。 WSS をブレーキラインに固定しているケーブルストラップとクリップを取り外します。 クリップを保管します。
2. 図8 」を参照。 ブレーキラインマニホールド(1)をロアーフォークステムに固定しているショルダースクリュー(2)を取り外します。 新品のブレーキラインに取り付けられるように、ショルダースクリューを保管します。
3. ロアーブレーキラインマニホールドの後部でブレーキラインチューブナット接続(3)を外します。
4. 図3 」を参照。 Pクランプファスナー(3)とPクランプ(2)をアッパーフォークブラケットから取り外します。 ファスナーをとっておきます。 Pクランプは廃棄します。
5. 図1 」を参照。 ブレーキライン(2)をフロントブレーキマスターシリンダー(3)から取り外します。 シーリングワッシャー(5)は廃棄し、バンジョーボルト(4)は保管します。
1バンジョー固定具
2ロアーブレーキライン
3ABS キャリパーアッセンブリー
4バンジョーボルト
5シーリングワッシャー(2)
6ホイールスピードセンサー配線
図7。 ABSロアーブレーキラインの取り回し
6. 図7 」を参照。 バンジョーフィッティングの向きをメモします。 バンジョーボルト(4)を取り外します。 シーリングワッシャー(5)を廃棄します。 バンジョーボルトを保管します。
ブレイデッドフロントブレーキラインの取り付け
警告
ブレーキラインガスケットの交換。 純正ガスケットを取り替えずに使用すると、ブレーキに不具合が生じて車両が制御できなくなり、死亡したり重傷を負う原因となります。 (00318a)
ご注意
漏れがないようにしてください。 ガスケット、バンジョーボルト、およびブレーキラインは組み立て前に汚れや損傷がないことを確認します。 (00323a)
注記
アクセサリーブレーキラインの取り回しの際は、以下の点に気をつけてください:
  • 曲がりやひねりがないように優しく取りまわしてください。
  • ステアロックからステアロックまで自由に動くようにしてください。
  • ステアリングの動作時に挟まらないようにしてください。
  • キーを取り付けた状態でイグニッションスイッチ等ひっつく可能性がないようにしてください。
Pクランプとバンジョーフィッティングの向き、および取り付け位置の間のライン長さについてブレーキラインの取り回しを調整します。
1ブレーキラインマニホールド
2ショルダースクリュー
3ABS ラインチューブナット接続(2)
図8。 ブレーキラインマニホールド
1. 図8 」を参照。 ブレーキラインの下の脚部分がフロントフォークのリアからブレーキキャリパーにくるように、フォークステムの下にブレーキラインマニホールド(1)を合わせます。
2. 前に取り外したショルダースクリュー(2)でマニホールドをフォークステムに固定します。 スクリューを次のトルク値で締め付けます:
トルク: 4.1–5.4 N·m (36–48 in-lbs)
3. ABS ブレーキラインチューブナットフィッティング(3)をブレイデッドブレーキラインマニホールドに接続します。 チューブナットを次のトルク値で締め付けます:
トルク: 14.5–19.3 N·m (10.7–14.4 ft-lbs) チューブナット
4. 図7 」を参照。 ブレーキキャリパーに対して、ロアーブレーキラインキットの新品のシーリングワッシャー(5)をブレーキラインバンジョーフィッティング(1)の各側に取り付けます。 先に外しておいたバンジョーボルト(4)をワッシャーとフィッティングに差し込んで取り付けます。 ボルトをキャリパーに挿入します。 次のトルク値で締め付けます:
トルク: 19–24.4 N·m (14–18 ft-lbs) バンジョーボルト
5. 新品のアッパーブレーキラインアッセンブリーを用意します。 ハンドルバーの前に沿ってマスターシリンダーからアッパーブレーキラインを送り、アッパーフォーククランプの後方を通して、ロアーブレーキライン上端にあるオス固定具に送ります。
6. 図1 」を参照。 新品のアッパーブレーキラインのバンジョーフィッティング(1)をマスターシリンダーに取り付けます。 アッパーブレーキラインキット付属の新品のシーリングワッシャー(5)をフィッティングの各側で使用します。
7. バンジョーボルト(4、先に取り外したもの)を取り付けます。この時点では、まだ完全に締めないでください。
8. 図1に示した取り回しと同様にアッパーブレーキラインの上部をハンドルバーに沿って取り回します。
a. XL1200Xモデルの既存ハンドルバー、アクセサリードラッグハンドルバー、またはその他のローライズハンドルバー: アッパーPクランプ位置に取りまわした場合、ブレーキラインが曲がってしまいます。 ロアーフォーククランプの下のマスターシリンダーから直接取り回し、前のPクランプへは送らないでください。
b. その他の取り付け: 図3を参照してください。 アッパーブレーキラインキットのPクランプ(2)を使用し、ブレーキライン(1)をアッパーフォーククランプに取り付けます。 ブレーキラインの調整ができるように事前に取り外したスクリュー(3)をアッパーフォーククランプに軽く取り付けます。
9. マスターシリンダーから、ハンドルバー、P クランプ、上下ブレーキラインの交差部まで、アッパーブレーキラインの取り回しを確認します。 ブレーキラインの取り回しが滑らかで車体の部品と干渉していないか確認します。 必要に応じて、P クランプの向きを調整します。
10. アッパーブレーキラインのメス型固定具をマニホールドのオス型固定具に接続します。 メス型フィッティングをオス型フィッティングに指で挿入します。
注記
フィッティングを締めたら、スイベルナットのみを回します。 オス固定具またはマニホールドチューブを回さないよう注意してください。
11. スイベルナットだけを回し、ナットを45度(1/8回転)手で締めるか、次のトルク値で締め付けます:
トルク: 5.1–7.3 N·m (45–65 in-lbs)
12. 取り付けを完了するには、マスターシリンダーバンジョー回転角とアッパーP クランプの向きを調整しながら、アッパーブレーキラインの取り回しを調整します: 注意点:
  • 曲がりやひねりがないように優しく取りまわしてください。
  • ステアロックからステアロックまで自由に動くようにしてください。
  • ステアリングの動作時に挟まらないようにしてください。
  • キーを取り付けた状態でイグニッションスイッチ等ひっつく可能性がないようにしてください。
13. マスターシリンダーバンジョーボルト(先ほど取り付けたもの)を次のトルク値で締め付けます:
トルク: 19–24.4 N·m (14–18 ft-lbs) バンジョーボルト
14. 次のトルク値でアッパーPクランプファスナーを締め付けます:
トルク: 4–5.4 N·m (3–4 ft-lbs) Pクランプスクリュー
15. アッパーブレーキラインキット付属のケーブルストラップで、ブレーキラインの取り回しを固定します。
ブレーキラインの取り回しの確認と調整
1. フロントフォークが最高に伸びるまで車体を上げます。 フォークを最大に延ばしたときロアブレーキラインが引っ張られないことを確認します。
2. アッパーおよびロアブレーキラインの取り回しとバンジョーフィッティングの向きを確認します:
a. フォークを最大に延ばしたときブレーキラインが引っ張られないようロアブレーキラインの長さが十分あることを確認します。
b. フォークを完全に縮めて、ロアブレーキラインがバイクの部品と干渉しないか確認します。
3.
注記
アクセサリーブレーキラインの取り回しの目的は以下の通りです:
  • 曲がりやひねりがないように優しく取りまわしてください。
  • ステアロックからステアロックまで自由に動くようにしてください。
  • ステアリングの動作時に挟まらないようにしてください。
  • キーを取り付けた状態でイグニッションスイッチ等ひっつく可能性がないようにしてください。
  • ステアリングモーション(フェンダー、ガソリンタンク、その他のボディーコンポーネント)全体を通して、塗装面との接触を避ける
  • フレーム、ダウンチューブまたはトリプルクランプとの軽い構造接触がの発生を、ステアリングモーションが最大の時のみに抑える
ブレーキラインの取り回しの調整は以下を含むことがあります:
  • 標準ワイヤーフォームリテンションの代わりにPクランプを使用(一部モデル)
  • ロアマニホールドアダプターフィッティングの向き(一部モデル)
  • 取り付け位置の間のラインの長さとバンジョーフィッティングの角度
  • Pクランプの向き
  • バンジョーフィッティングの向き
全てのブレーキラインが適切に取り回しされていることを確認します。 これには、ハンドルバーをロック位置からロック位置に動かしてみて、全てのブレーキラインで、ひっかかり、ねじれ、周囲のパーツとの擦れや、パーツ間に挟まれることのないことを確認する作業が含まれます。 上記のいずれかが発生した場合は、ブレーキラインの取り回しを確認し、必要に応じて調整してください。
4. ブレーキラインおよび/またはバンジョーフィッティングの向きを適宜調整します。 ハンドルバーを完全に右に回した際に、ブレーキラインが挿入されたキーまたはキーフォブに接触する場合は:
a. 調整を終えたら、マスターシリンダーバンジョーボルトを次のトルク値で締め付けます:
トルク: 19–24.4 N·m (14–18 ft-lbs) バンジョーボルト
b. Pクランプを正しい向きに押さえながら、フォーククランプのPクランプスクリューを次のトルク値で締め付けます:
トルク: 4–5.4 N·m (3–4 ft-lbs) バンジョーボルト
c. 元のケーブルストラップと同じ位置に、または必要なだけ、ケーブルストラップを取り付け、ブレーキラインの位置を正しく保ちます。
d. ロアーフォーククランプ下のクッション付きクランプを、車体左側方向に回します。 アッパークランプとロアークランプ間のブレーキラインの垂直部分を、できるだけ右側に動かします。 この調整を行うことにより、ブレーキラインがイグニッションキーに接触するのを防ぎます。
e. ブレーキラインがロアーフォーククランプに当たる場合は、クッション付きクランプを車体右側に回転させます。
最終組立作業
空気抜きとフロントブレーキラインのテスト
注記
仕上げ面を保護するために塗装部およびクロムメッキ部をカバーします。
1. フロントブレーキマスターシリンダーカバーを取り外します。(取り外していない場合)
2. 車両を表面が平らな場所で直立させます(サイドスタンドに立てかけません)。
警告
DOT 4 油圧ブレーキフルードのみをブレーキマスターシリンダーに使用してください。 他のタイプを使用すると、ブレーキシステムが損傷し、ブレーキングに影響が出て、死亡や重傷の原因となります。 (00597c)
3. DOT 4油圧ブレーキフルードのみをマスターシリンダーリザーバーに、フルードレベルが上端から3.2 mm (1/8 in)のところに来るまで補充します。 ブレーキフルードは再利用しないでください。 コンテナに密封されたブレーキフルードのみを使用します。
警告
マスターシリンダーのリリーフポートが接続されていないことを確認します。 リリーフポートが接続されていると、ブレーキ抵抗が生じたりロックされたりし、車両の制御が失われ、死亡したり重傷を負うおそれがあります。 (00317a)
4. ブレーキペダルまたはレバーを作動してマスターシリンダーリリーフポートが適切に作動するか確認する。 すべての内部構成部品が適切に作動している場合、リザーバー内のフルードの表面が少し盛り上がります。
注記
ABS モデル: ABSモデルでは、特殊ツールを使ってブレーキのエア抜きが必要となり、ハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店のみで販売されています。
警告
ブレーキの整備を行ったら、車両を運転する前に、ブレーキをポンピングしてブレーキシステムに圧力をかけます。 圧力が不足すると、ブレーキの制動力に悪影響を及ぼし、死亡事故または重大な人身事故を引き起こすおそれがあります。 (00279a)
5. サービスマニュアルの指示に従って、ブレーキシステムから空気を抜きます。
6. マスターシリンダー、キャリパーバンジョー固定具、ロアーフォーククランプ下のオス/メス接続部からオイルが漏れていないか確認します。
7. ブリーダースクリューを次のトルク値で締め付けます: ブリーダーキャップを取り付けます。
トルク: 3.9–6.9 N·m (34.5–61 in-lbs) 六角ナット
8. フルードレベルが上端から約3.2 mm (1/8 in)の位置に来るまでブレーキフルードをマスターシリンダーリザーバーに追加します。
注記
マスターシリンダーカバーを取り付ける前に、カバーガスケットベローズが広がっていないことを確認します。 広がっている場合、ブレーキフルードがカバーの取り付け中にリザーバーから漏れ出て車両の仕上げ面を損傷するおそれがあります。
9. マスターシリンダーカバーの一方は他方より薄くなっています。 太くなっている側がブレーキラインフィッティングの上にくるように、カバー(ガスケット圧縮)をマスターシリンダーリザーバーに取り付けます。 スクリューを次のトルク値で締め付けます:
トルク: 1–2 N·m (8.8–17.7 in-lbs) スクリュー
完了
注記
サウンドシステムを損傷させないため、メインヒューズを取り付ける前に、イグニッションがOFF (オフ)になっているか確認してください。
1. サービスマニュアルを参照してください。 メインヒューズを取り付ける。
警告
シートを装着したらシートを上に引っ張り、所定の位置にロックされていることを確認します。 シートが緩んでいると、走行中に動いて制御不能となり、死亡したり重傷を負うおそれがあります。 (00070b)
2. サービスマニュアルを参照してください。 シートを取り付けます。
警告
ブレーキシステムを修理した後は、低速でブレーキをテストしてください。 ブレーキが正しく作動しない場合、高速でテストを行うと制御不能となり、死亡したり重傷を負ったりするおそれがあります。 (00289a)
3. 低速で試運転します。 ブレーキの手ごたえがない場合は、ブレーキシステムのエア抜きを繰り返します。
交換用パーツ
図9。 交換用パーツ: アッパーブレーキラインキット
表5。 交換用パーツ: アッパーブレーキラインキット
アイテム
詳細(数量)
部品番号
1
アッパーブレーキライン
別売りなし
2
シーリングワッシャー、10 mm (2)
41756-08
3
Pクランプ
10059A
4
ケーブルストラップ(3)
10065
図10。 交換用パーツ: Sportster用の非ABSロアーブレーキラインキット
表6。 交換用パーツ: Sportster用の非ABSロアーブレーキラインキット
アイテム
詳細(数量)
部品番号
1
ロアーブレーキライン、非ABS
別売りなし
2
シーリングワッシャー、10 mm (2)
41756-08
3
Pクランプ、クッション付き
42364-07
図11。 交換用パーツ: スポーツスターABS装備車用ロアブレーキラインキット
表7。 交換用パーツ: スポーツスターABS装備車用ロアブレーキラインキット
アイテム
詳細(数量)
部品番号
1
ロアーブレーキライン、ABS
別売りなし
2
シーリングワッシャー、10 mm (2)
41756-08
3
ケーブルストラップ(3)
10065
交換用パーツ
図12。 交換用パーツ: 非ABSデュアルディスクロアーブレーキライン
表8。 交換用パーツ: 非ABSデュアルディスクロアーブレーキラインキット
アイテム
詳細(数量)
部品番号
1
ロアーブレーキライン、非ABS
別売りなし
2
シーリングワッシャー、10 mm (4)
41756-08
3
ケーブルストラップ(6)
10065
図13。 交換用パーツ: ABSデュアルディスクロアーブレーキライン
表9。 交換用パーツ: ABSデュアルディスクロアーブレーキライン
アイテム
詳細(数量)
部品番号
1
ロアーブレーキライン、ABS
別売りなし
2
シーリングワッシャー、10 mm (4)
41756-08
3
ケーブルストラップ(6)
10065