バッテリーの安全性
警告
バッテリーには目や皮膚に重度の火傷を起こす原因となる硫酸液が含まれています。 バッテリーに関する作業を行う際は、必ず保護マスクやゴム手袋、保護服を着用してください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00063a)
警告
充電中にバッテリーから発生する起爆性水素ガスは、死亡事故や重傷事故につながるおそれがあります。 バッテリーの充電は、換気が十分な場所で行ってください。 常に、炎、電気スパーク、喫煙具などはバッテリーから遠ざけてください。 バッテリーは子供の手の届かない場所に保管してください。 (00065a)
警告
バッテリー、バッテリーポスト、ターミナル、関連するアクセサリーには、鉛や鉛化合物のほか、発癌や出生異常、生殖機能障害などの原因となることが確認されている化学物質が含有されています。 これらを扱った後は、よく手を洗ってください。 (00019e)
警告
バッテリーから警告ラベルを取り外さないでください。 必ず警告ラベルの諸注意を全てよく読んで理解してください。注意を怠ると、死亡事故または重大な人身事故を引き起こすおそれがあります。 (00064b)
AGM(グラスマット吸収式)バッテリーの充電について
車両には、従来の浸水鉛酸バッテリーより性能の良い、永久シールドで、メンテナンス不要のAGM(グラスマット吸収式)バッテリーが装備されています。 このバッテリーは、適切なバッテリー充電機器と保管手順に従えば、何年にも渡り信頼性の高い性能を発揮するよう設計されています。 密封式の防漏型バッテリーであるため、バッテリーセルが完全に乾燥してしまう過充電状態を防ぐためには、14.6 V未満のときの充電レートが5アンペア以下の自動継続モニタリング機能付きバッテリー充電器/テンダーが推奨されます。 コンスタント電流充電器(細流充電器を含む)は推奨されておらず、AGMバッテリーに損傷を与える可能性があります。 バッテリーは絶対に分解しないでください。
次の走行まで2週間以上期間が開く場合でも満充電状態が維持できるよう、ハーレーダビッドソンの継続モニタリングバッテリー充電器やテンダーの使用をお勧めします。 最善策は、車両を使用していないときに充電器/テンダーをインストールすることです。 ハーレーダビッドソンは、各種の完全自動式充電器/テンダー(北米市場用、国際市場用)を販売しています。 これらのバッテリー充電器/テンダーにはクイックディスコネクトケーブルが付属しており、車両を分解することなく接続してバッテリーを充電できます。
バッテリーの定期的な充電を怠ったり、コンスタント電流充電器を使用することは、保証対象外となります。
清掃と点検
バッテリー上部は清潔で乾燥していなければなりません。 汚れや電解液がバッテリー上部に付着していると、バッテリーが自己放電します。
  1. バッテリーの表面を清掃する。
  2. ブラシまたは目の細かいサンドペーパーを使って、ケーブルコネクターとバッテリーターミナルを清掃します。
  3. バッテリーのスクリュー、クランプ、ケーブルを点検します。 破損、接続の緩み、腐食がないか点検し、清掃します。
  4. バッテリーポストの溶解および締め過ぎによる損傷などを点検します。
  5. バッテリーを検査し、色褪せや上部の浮き上がり、ケースの曲がりまたは歪みがないか調べます。 この状態はいずれも、過去に凍結、過熱、過充電のいずれかがバッテリーに生じたことを示します。
  6. バッテリーケースを検査し、割れ、漏れがないか調べます。
バッテリーの充電および保管
バッテリーは、モーターサイクルに取り付けたままでも、自己放電することもあれば、寄生負荷を通じて放電することもあります。 寄生負荷の生じる原因は、ダイオードの漏れ電流や、コンピューターメモリーの維持などにあります。 車両から取り外したバッテリーは自己放電することもあります。 保管するために、車両からバッテリーを取り外す必要はありません。
モニタリング機能付きバッテリーチャージャー/テンダー、充電レート14.6 V 未満で5 A 以下が推奨されます。 密閉型AGMバッテリーの充電に定電流チャージャー(細流チャージャーを含む)を使用することはお勧めしません。 過充電が生じるとバッテリー液が蒸発しバッテリーが故障しやすくなります。 バッテリーを充電する前には、必ず使用するチャージャーのマニュアルをお読みください。 メーカー取扱説明書の加え、次の安全上の諸注意も厳守してください。
以下のような場合はバッテリーを充電してください。
警告
バッテリーチャージャーのケーブルをバッテリーに接続する前に、必ずチャージャーのプラグを抜くか電源をオフにします。 チャージャーの電源をオンにしたままケーブルを接続すると、火花が発生してバッテリーが爆発し、死亡事故または重大な人身事故につながるおそれがあります。 (00066a)
注記
イグニッションとすべての電気系統アクセサリーがオフになっていることを確認してください。
必ず充電器/テンダーに付属の充電説明書に従ってください。
1. バッテリーを車両に装着したままにします。
a. バッテリー充電器/テンダーのリード線を車両のバッテリーテンダーコネクターに接続します。 「「整備手順」の3部構成です。 → バッテリーテンダーコネクター」を参照してください。
b. 充電が完了したら、充電器をオフにします。 車両のバッテリーテンダーコネクターの接続を外します。
2. バッテリーを車両から取り外した状態します。
a. バッテリーを水平面に置きます。
b. バッテリーの充電器/テンダーに付属のバッテリーコネクタアダプターリード線にバッテリーの充電器/テンダーのリード線を接続します。
c.
ご注意
以下の手順のチャージャーの接続を逆にしないでください。逆に接続すると、車両の充電システムを損傷します。 (00214a)
バッテリーチャージャーの赤色のリード線をバッテリーのプラスターミナルに接続する。
d. バッテリーチャージャーの黒色のリード線をバッテリーのマイナスターミナルに接続する。
e. バッテリーから離れて、バッテリーチャージャーをオンにします。
f.
警告
バッテリーチャージャーのケーブルをバッテリーから外す前に、必ずチャージャーのプラグを抜くか電源をオフにしてください。 チャージャーの電源がオンのままケーブルを外すと、火花が発生してバッテリーが爆発し、死亡事故または重大な人身事故につながるおそれがあります。 (00067a)
充電が完了したら、充電器をオフにします。 バッテリーチャージャーの黒いリード線の接続を外します。 バッテリーチャージャーの赤いリード線の接続を外します。