エンジンアイドル温度マネジメントシステム(EITMS)は、長時間のアイドリングや渋滞時の運転が多い場合に、リアシリンダーのクーリング機能を部分的にサポートします。 ライダーは、自身のライディングスタイルに合わせてEITMSを作動/作動解除することができます。
操作
EITMSが作動している場合、ライダーがクラッチエンゲージメントゾーンにクラッチレバーを放すとEITMSの作動は解除され、リアシリンダーの点火が始まります。 車両が停止している間、スロットルをひねるか走りだす直前にエンジン回転数をわずかに上げるだけでEITMSの作動は解除され、クラッチレバーの位置に関係なくリアシリンダーの点火がただちに始まります。
Milwaukee Eight 114エンジン温度が上昇するアイドルスピードは950 RPMです。 車両の電気的負荷などのその他の要因によって、アイドルスピードは変化します。 これらのエンジンでEITMSが作動している場合、アイドルスピードはEITMSの作動が解除されるまで950 ~ 1000 RPMまで上がります。
作動
注記
エンジンの始動後、最初の30秒間は、EITMSが作動しません。
以下のプリセットパラメータがすべて満たされると
EITMSはリアシリンダーのフューエルインジェクターをオフにします:
スロットルコントロールがアイドル位置である
車両速度が2 km/h (1.2 mph)未満
エンジン回転数が1,200 rpm未満
エンジン温度(ET)センサーの入力読み取り値がプリセットのレベルを超えている
外気温(AAT)センサーの読み取り値がプリセットのレベルを超えている(ラジオ装備車のみ)
解除
以下の状況が1つでも発生すると
EITMSの作動は解除され、リアシリンダーのフューエルインジェクターが作動再開します:
外気温(AAT)センサーの読み取り値がプリセットのレベルを下回っている(ラジオ装備車のみ)
エンジン温度(ET)センサーの入力読み取り値がプリセットのレベルを下回っている
スロットルの位置がアイドルより上にある(ライダーがスロットルを回す)
車両速度が3 km/h (1.9 mph)を超える
エンジン回転数が1,350 rpm を超える
ギアが入った状態でクラッチが繋がったとき
EITMSの作動/作動解除
注記
EITMSの作動と作動解除はエンジンの作動と停止で行うことができます。
ラジオを装備した車両の場合、EITMSの作動およびオン/オフの状態を情報画面で確認することができます。
作動:
EITMSエンジン冷却機能は、車両が完全に停止しアイドリング状態にあるときにエンジン温度が上昇すると、自動的に作動します。 この機能が作動する設定のときでも、通常に冷却される走行条件下では作動しないことがあります。
作動解除:
作動を解除すると、作動条件になってもEITMSは作動しません。
EITMSの作動/作動解除の設定は、以下の手順で変更できます。
イグニッションスイッチをON (オン)にします。 右ハンドルバー上のエンジンストップ/ランスイッチをRUN位置にします。
スロットルをロールオフ位置に押し、そのまま保持します。
「
操作 → インスツルメント: → インジケーターランプ: FLHTCUTG
」および「
操作 → インスツルメント: → インジケーターランプ: FLRT
」を参照してください。 3秒後、クルーズコントロールインジケーターランプが点滅し、EITMSのステータスを知らせます。
緑の点滅はEITMSが作動していることを示します。
黄色の点滅はEITMSが作動していないことを示します。
必要に応じて、EITMSの作動または作動解除のための手順を繰り返します。
注記
クルーズランプの点滅は、EITMS が設定されていることを示しています。 ランプの点灯は、クルーズコントロールが設定されていることを示しています。
EITMS の設定は、ライダーまたはハーレーダビッドソン ジャパン正規販売網店によって変更されるまで有効となります。 起動する度にEITMSを再度設定する必要はありません。